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蛍 @ゆう

先週のある日、きぃさんと私とウチの両親で蛍を見に行きました。場所は京都の北の方の川辺り(カワベリ)です。普段は情緒に乏しい界隈(カイワイ)ですが、蛍と桜の季節は心和む光景が見られます。京都の蛍の時期は場所によって異なりますが大体6月中旬だと私は考えています。暗闇に緑の淡い光が4~6つ程ふ~わふ~わ舞っている時、私は思わず足を止めて見入ってしまいます。静かな命の空間がそこには在り、美しさと儚さが明滅しているのです。
そんな私の好きな情景を、去年の同じ頃、きぃさんは生まれてこのかた一度も見たことがない、と私に言いました。衝撃の告白でした。きぃさんが生まれ育った仙台は、私が絵空事だと思っていた流れ星が普通に在ったり、満月が見たこともない程大きく膨れたり、美味しいお米ができる庄内平野や大きな川があったりと、とても自然に近い環境なのです。だから、当然蛍もいて、きぃさんは見慣れているだろうと思っていました。
これが先入観ですね。実際は仙台も京都も、見られる場所に行かないと見れないようです。そして、きぃさんはわざわざ見に行った事がない人だったのです。それを聞いて以来、京都に行ったら必ず見せようと決めていました。そして先週、母から今が見頃だという情報を得、遂に決行したという訳です。
実際、きぃさんは感動したようです。「すげー!緑だ!きれー!うわー!」を何度も繰り返していました。しかも途中で、とても珍しい事に、1匹の蛍が手を伸ばせば届く程近くまでやってきました。とっさに捕まえようかどうしようかと迷いましたが、結局手は出しませんでした。蛍との近い距離にはしゃぎながらきぃさんと目で追いかけて楽しみました。
感動するポイントが同じ人が傍にいる、その現実につくづく有り難みを感じる一時(ひととき)となりました。感謝です。