200○年 ある冬の夜に…打ちのめされた日
・・・この家の中にいて、久しぶりに長い。
かたく、固く、雪を握りしめたような
何も思ずに硬い目をした自分がいる。
感情が微動だにしない。表情も変わらない。
ただ目だけが、硬く冷たい心にギラギラと吊りあがって、
動かない。
・・・この感覚、よく知ってる。
イヤな目。
こんな時、鏡は見ない。
鏡を見てもしょうがない。そんな自分に気づいても、
それで嘆いても、何も変わらない。
・・・こういう時、よくわかる。
自分がまだあのヒトを赦していないことも、
何もかもをぶちまけてこの世界に1人 放りだされることを怖がっていることも。
何もできないなら、黙っていることだ。
口先だけでも従順にできない半端なプライドを満足させる為には。
「YESにNOのプライド。 NOにNOの意気地なし。」
両方満たすには沈黙が1番。それで全てにカタがつく。なんていい方法!すばらしい!
くすぶる嫌悪は目だけに浮かべて沈黙を守る。
何も言わず、何も返さず、それでも目で吐き散らす。
すごいね。卑怯もここに極まれり☆
自分と周りへの嫌悪と怒りと憎悪を何も言わずに、ただ目に映して立っている。
・・・そらぁ皆怖がるわけだ。
あの頃の私は気がついていなかったけど、今の私にゃよくわかる。
怖いよネーサン。近寄りたくねー。皆引いてくワ。
まったく・・・。あの頃のアタシはこんな顔してたのかなんて、
思い出したくもねぇ事実。キショク悪い。
今も同じ顔だなんて、やんなっちまう。止めらんねんだもんよ。
ってかやめようって考えが浮かばない。
不思議なくらい「何も思わない」意識だけが張り付いている。
・・・1番見たくない事実が1つ。
事実は考えなくても見るだけですむから、目に入ってしまったらジ・エンド。
まばたき1つしたら、見えてしまう
ナンテコト。
何もかもぶちまけてあのヒトが泣くのを見るのは嫌だ、なんて
思う自分がいる。
・・・ふざけんじゃねっつーの。
まだそんなこと言ってんのか。
こんなになってもまだ想うのか。
まだ思うのか まだおもうのか。
どうしろってんだ。ちくしょう。
最悪。悔しすぎる。
悔しいくやしいクヤシイクヤシイさいあくだ。
そんな自分が赦せない。
こんなけ泣いてきたのに
こんなけ啼いてきたのに
ゆるせない
「思いやり」で済む話じゃない。
そんなイイモノで動いてるんじゃない。
このどす黒い感情
目の前が黒くなるほどの感情
それでどうカタがつくというんだ
答えにならない
もう嫌だ こんな自分 もう嫌だ
だれか 息が 吐きそ
体 あつい
あのヒトを泣かせたくないなんて そんな
赦せない
信じてた
信じてたんだ
なのに 裏切られた 自分に
違う
違う
思い込もうとしたんだ 認められなかった
あの時 認めてしまったら きっと
生きていけなかった どこかで 死んでた
あの時 むりやり思い込んだから生きていけた
あのヒトと出逢ったことも
光だと思った
救われたと思った
それが
・・・間違いだったのか・・・?
この6年間、私は、間違っていたのか・・・?
どうしたら
今 あたし こんな自分のために頑張れない
頑張れない
目を逸らせない事実
この事実に、息ができない
キモチなんて、動かせない
今、動いたら あたし、 しぬ