今朝起きたときは覚えてなかったのに、なぜか昼過ぎに思い出した夢の中身。
それは現実とはかけ離れた、夢のような出来事でした。
そこは交差点。
誰もいない交差点。
横断歩道の前にオレが1人佇んでいる。
動こうとしないのは信号が赤だからか。
走る車もいないのに、横断歩道を渡ろうとせずただただオレは立っている。
ふと、あることに気付く。
さっきまで誰もいなかった交差点の向こう。
横断歩道の向こう側に、女性が立っている。
それも1人ではない。
たくさんの女性が一列に並び、なぜか交差点に背を向けて立っている。
変わらない赤信号に疑問を持たなかったオレが、初めて興味を示した。
「・・・・・・?」
夢の中のオレが疑問に感じた瞬間、その疑問は一斉に種明かしをし始める。
目を疑うなんてそんな生易しいものじゃない。
白、黒、赤、水玉、ストライプ…、様々な色という色が視線を奪っていく。
異変に気付いたのはそのときだ。
スカートが舞い上がっているのにも関わらず、女性たちは気にもしない。
風が吹いた。だから舞い上がる。
それは自然の摂理だろうと心の底から思っているのかもしれない。
夢の中のオレはそう解釈し、自然の摂理を堂々と眼写した。
何も音はしない。
誰も動きはしない。
誰も気にはしない。
変わらず赤のまま、変わらず突風は吹く。
赤信号を待っているのか、突風を待っているのか、オレは分からない。
いや、そんなことはどうでもいいのかもしれない。
そこでオレは、ただただ待っていたんだ。